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原文出處:http://doraku.asahi.com/earth/shunshoku/101130.html

 

ズワイガニ解禁! 活気づく市場

 松葉蟹解禁!充滿活力的市場

「さあ、三つで7000円! どうだい奥さん?」

「來喔!三個7000日元!太太,看看如何啊?

東京から夜行バスで金沢駅到着。そこから歩くこと10分で到着した近江町市場は朝から買い物客でにぎわっている。面積およそ2万平方メートル、江戸時代に藩命により誕生した伝統あるこの市場には、現在185の店舗が軒を連ねる。なかでもズワイガニは市場の華、中心エリアに位置する多くの店が、カニをメーンとした品ぞろえだ。116日に、例年通りズワイガニ漁が解禁となったのだ。

自東京搭著夜間巴士到達金澤車站。從車站步行約10分鐘,來到近江町市場,一早就聚集許多客人,非常熱鬧。面積大約有2萬平方公尺,這個市場是江戶時代由藩任命而誕生的,富有傳統氣息,現在有185間店舖。而其中,松葉蟹是市場中的精華,中心區有許多店家以販賣螃蟹為主。116一如往年,是捕捉松葉蟹的解禁時間。

 カニみそのうまみにうっとり

 令人著迷不已的美味蟹黃

「あのお店のカニはハズれなし、ですよ」

「那間店的螃蟹決絕對不會讓人失望的」

情報通から教わり訪ねたのは「みやむら」。近海物の茹(ゆ)でガニと生エビ、そしてウナギやドジョウのかば焼きを専門に扱う小さなお店だ。

あっまーい!なにせカニ1杯を買うほどの金はない、今回ばかりは取材の立場を利用して、訳あり品をちょっとだけ味見させていただく。ぷりっとした食感と、じわっと広がる甘み。

聽從達人的指示,來到了「みやむら」。販賣著近海的水煮螃蟹及生蝦,

是間專門賣蒲燒鰻魚及泥鰍的小店。

好甜~!

雖然沒有買很多的預算,但利用這次採訪的機會,小小品嘗了NG品。彈牙的口感,蟹肉的甜味慢慢在口中散開。

「これも試してごらん」と差し出されたカニみそは、ひと口いただいただけでうまみが口いっぱいに広がり、あと味がいつまでも甘くておいしい。独特の臭みが苦手で「カニみそなんて好きじゃない」と公言していた自分だが、このおいしさには即時前言撤回だ。

「要不要試試這個呢」老闆拿出蟹黃,試吃了一口,整個嘴巴充滿著美味,而甜味在口中久久無法散去。因為不能接受腥味的我曾說過「我才不喜歡蟹黃」,但美味當前,讓我即刻收回曾經說過的話。

「新鮮なカニって、こんなにおいしいんですねえ」

下手なグルメリポーターのようなコメントしか出てこない。これでも昔に比べると、「香りや味は薄くなった気がする。海の栄養が減ってきたのかねえ」と、ご主人の宮村さんは語る。

「新鮮的蟹黃原來這麼好吃呢」

說出了像新手美食記者般的評語。

老闆宮村先生說,與以前相比,「香氣及味道到變淡了。可能是因為海水的營養減少了吧」

 おいしいカニの見分けかた (挑選好吃螃蟹的方法)

昔は、コウバコガニは200円、300円で売られていて、子供のおやつのように食べていたというよ」

特に漁に出るのもままならなかった戦時中にカニの数は増え、戦後は豊漁が続いたというが、もちろんとりすぎたものは減って価格は高騰、現在は漁期を制限するなどして数の調整が行われている。

以前,母松葉蟹(又稱甲箱蟹)都是200元、300日元這樣販賣,就像給小孩的吃點心一樣容易。

特別是在戰爭時期,螃蟹的數量增加,

戰後漁獲豐收的情形持續,但捕漁過量情況減少,價格高漲,而現在則是會

限制漁期,來調整數量。

 漁は116日からスタートし、オスは320日まで、コウバコガニとも呼ばれるメスは110日まで。産卵という大事な仕事があるメスは貴重品扱いだが、カニ本体としては女性の手のひらサイズと小さく価格も安い。

漁期自116開始,公的到320日,被稱做甲箱蟹的母蟹則是到110日。身負著產卵之大事的母蟹雖然感覺比較珍貴,但母蟹的身體與女性的手掌大小差不多,體型小而價格便宜。

 

とはいえ、おなかの外側にある卵・外子(そとこ)・内側にあるみそも混じった内子(うちこ)は珍味として人気。先ほどから店頭を訪れる常連さんらしきお客さんたちも、買い求めていくのはコウバコガニが多い。ズワイでもコウバコでも、買い方には何かコツがあるのだろうか?

在肚子外側的卵・外子,與內側的蟹黃混合的內子,也是人氣珍品。

剛剛在店門口採買的老客人也是買母蟹比較多。不管是公蟹還是母蟹,買螃蟹時到底有什麼技巧呢?

 「触って固くて、持って重いものがいいね。よく脚を触る人がいるけど、脚はどのカニもそこそこ固いからちょっと違う」

「最好的就是摸起來的觸感是硬的,拿起來是重。有很多人都會摸腳,腳的話任何螃蟹摸起來都是硬的,所以還是有些差別的」

 例えば、と安く販売しているズワイガニを宮村さんが手にとる。大きさは1万円以上するカニと変わらないし、脚も固い。

舉例來說,宮村先生拿起便宜的松葉蟹在手中。大小與1萬日元以上的螃蟹沒有什麼差別,腳也很硬。

 「でも、裏返すとほら」

脚がだらんと垂れて、おなかはぺしゃんこで押しても弾力がない。

「鮮度もあるけど、カニはよく動くので放っておくとどんどん痩(や)せるんだ」

「但,翻面過來看」

腳是垂著的,肚子也平平的,用力壓也沒有彈性

「雖然是新鮮的,但螃蟹常動來動去,放著的話會愈來愈縮水」

 

同店がいけすや水槽に入れず、ゆでガニにするのもそのためだという。あと、よく聞くのは「背中に黒いツブツブがあるのがおいしい」という俗説。

所以此店也不將螃蟹放在水槽裡,直接水煮也是因為這個原因。

另外,也很常聽到「背上有黑色顆粒的螃蟹好吃」這樣的說法

 「あれは海ヒルの卵。でも、富山の海みたいに海ヒルが少ない海もあるし、うちなんかは全部とってから並べるよ」

そういえば店頭に並ぶカニの背中はみんなきれい。やっぱり生半可な知識は役立たずだ。頭をぽりぽりとかきながら退散する。それにしても、後味がいい。まだあまーい。

「黑色顆粒是海蛭的卵。但是,也是有像在富山縣的海一樣,海蛭很少,而我們則是將黑色顆料取掉後才擺在店頭販售」

這麼一說,店門口放的螃蟹,背真的都很乾淨。果然這種道聽塗說的知識是沒有用的。趕快把這個說法趕出我的腦海。

 「加賀野菜」ってどんなもの?(加賀野菜是什麼東西呢?)

「続いては、東京では高級食材のイメージが強い「加賀野菜」について話を伺う。お邪魔した「北形青果」店主の北形謙太郎さんは、野菜ソムリエの資格をもつスペシャリストだ。

「日持ちしにくいし、生産量も多いとはいえない。加賀野菜は、地元で食べられるものを食べるぶんだけ作っていたような、旬を楽しむ野菜なんです」

「接著,我們來談談在東京被喻為高級食材的加賀野菜」,我們拜訪了「北形青果」店主北形謙太郎先生,他擁有蔬菜挑選師的資格。

「不能久放,生產量也不多。加賀野菜栽種的量大概是當地人所吃的量,可以吃到當季的蔬菜」

 野菜の大生産地からは少し離れた立地にある金沢の人は、長年工夫を重ね、土地の性質にあった野菜を育ててきた。厳しい冷え込みや、泥、砂地、火山灰、河川流域など多彩な土壌がバラエティー豊かな野菜作りを多いに助けたという。

與蔬菜的大產地有點距離的金澤人,經過長年的累績,栽種出符合土地性質的蔬菜。天氣的嚴寒、泥土、砂地、火山灰、河川流域等等,多樣化的土壤孕育出種類豐富的蔬菜。

 やがて流通網が発達してくると、生産効率も悪い加賀野菜は淘汰(とうた)されるピンチに直面したが、1997年に生産者や自治体、小売店などが協力し「昭和20年以前から栽培され、現在も主に金沢で栽培されている野菜」と定義づけた「加賀野菜」ブランドが誕生。現在15品目が認定されている。技術の伝承も途絶えがちだったこともあり、まだまだ発展途上のことは多いという。

但是隨著通路網絡愈來愈發達,生產效率差的加賀野菜也面臨被淘汰的危機,1997年生產者與地方政府,零售店等協力合作,將「加賀野菜」定義為「昭和20年以前開始被栽培種,直至現今在金澤還是主要栽種的蔬菜」,打造出「加賀野菜」這個品牌。現在共有15項蔬菜被認定。但在技術傳承上也有些困難,發展還需努力。

 では肝心の味はどうだろう?

那麼最重要的味道如何呢?

金沢春菊の葉っぱをちょっとつまむと……あ、癖がない。春菊の独特の香りは薄く葉肉が厚く、サラダでぱりぱりっといただきたい感じだ。セリも同様にあっさり甘い。

抓起一點點金澤春菊的葉片...啊!沒有很重的味道。

春菊獨特的香味淡淡的,葉肉厚實,做成沙拉感覺有清脆口感。芹菜的味道也相同地清爽甘甜。

「これが料理をすると、風味が増すんです」

「這個做成料理,會增添不少風味呢」

味には納得だが価格はやっぱり気になる。スーパーに一山100円の野菜が並ぶ昨今、高いものだと1000円を超えるレンコンというのは売れるんだろうか?

雖然味道能夠接受,但還是很在意價格。在超市,一大把100日元的蔬菜並排。

最近,貴的東西連超過1000日元的蓮藕也賣得出去嗎?

「売れるから置いているんですよ」

「因為賣得出去才擺出來的」

ひと節2000円くらいに値上がりしたとしても、「正月は加賀レンコンでないと」という金沢人は多いのだという。

即使蓮藕一段的價格漲到2000日元,「新年的時間一定要吃加賀蓮藕」有這樣想法的金澤人還是滿多的。

 

カニと野菜尽くしで大満足!(螃蟹與蔬菜大餐~大滿足!)

 さて、いよいよ旬の味をいただくべく「近江町食堂」ののれんをくぐった。

1500円しかないけどカニその他が食べたい」という無理なリクエストにお応えいただきテーブルに並べられたのは、コウバコガニ900円、加賀野菜天ぷら盛り合わせ780円、源助大根のふろふき380円。

終於來到了品嚐當季美食的時候,來到了「近江町食堂」

店家配合著我提出的「只有1500日元,但想吃螃蟹及其他的東西」這樣無理的要求,上桌的是900日元的甲箱蟹、780日元的加賀蔬菜天婦羅,源助白蘿蔔醮味噌。

 「アミノ酸の味がします!」と勢い込んでお店の方に宣言し苦笑された。外子のぷちぷちと、身のジューシーさと、それぞれの食感が違って楽しい。

「好美味啊!」。外子噗滋噗滋,肉非常多汁,有著不同的口感,非常有趣。

 続いての天ぷらも絶品。サクっとしたレンコン、金時草の歯ごたえを楽しんだあと、カボチャとサツマイモのほくっとした甘さに驚く。ふろふき大根も「急いで仕込んだんです」と言うわりには味が染みて、それでいて大根の風味もしっかり残る。

接著,天婦羅也是美味絕頂。酥脆的蓮藕、金時草的絕妙口感,

鬆軟的南瓜及地瓜甜味驚人。白蘿蔔醮味噌雖說是「快速完成」,但卻十分入味,白蘿蔔也很夠味。

「熱を加えると甘さが増すんです」

「加熱的話,甜味又會增加」

 加賀料理のキーワードは

 加賀料理的關鍵字是

「加賀料理というのはつまり、京料理の流れを汲(く)むものですよね?」

加賀料理是承襲京料理吧

市場の方に質問すると即答された。

被市場的人一問就馬上這樣回答

「素材のよさが違いますよ」

「食材的好壞不同喔」

能登の海の幸、白山の山の幸、加賀平野の野菜たち。京都から伝統の料理や技が、江戸からは最新流行が集積されていった加賀の味を、九谷焼や輪島塗の華麗な器たちが彩り、加賀百万石には研ぎ澄まされた独自の食文化が育まれていった。今でも金沢を散策していると、工芸品のような和菓子屋さん、すみずみまで意匠を凝らしたお麩(ふ)屋さんなど、食への意識の高さが目も楽しませてくれる。人気スポット「金沢21世紀美術館」に立ち寄ってみても、まずは見た目の美しさから十二分に気を配られていることが伝わってくる。

能登的海產、白山的山產、加賀平野的蔬菜。來自京都的傳統料理及技術、

目前在東京正流行的加賀之味,與當地的華麗器具-九谷燒及輪島漆器相輝相映,

自古以來加賀孕育出獨特的飲食文化。即使現在散步在金澤,仍然看可以到像工藝品般的和果子店,注重小細節的麩店等,對於飲食文化有很高的意識。

而人氣景點「金澤21世紀美術館」外觀的美開始,就傳達了用心去注意任何小細節的精神。

 さあ、夜行バスの出発までにはまだ数時間ある。ひがし茶屋街でも散策に出かけますか。

離夜間巴士出發還有幾個小時。到東茶屋街散散步吧。

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