原文出處:http://doraku.asahi.com/earth/shunshoku/110111.html

冬の喜多方・蔵の街 冬之喜多方・倉庫街道之旅

 さむい!好冷!

 バスを降りたとたん、毛穴がきゅうっと引き締まった。前夜23時に新宿を出発した夜行バスは、520分に会津若松に到着。磐越西線に乗り換えて蔵の街・喜多方にやってきた。ここから歩いて目指すは、街の北にあるラーメン屋「一平」だ。

在下巴士的那一剎那,毛細孔也跟著緊縮起來。前晚23點自新宿出發的夜間巴士,在520分抵達會津若松。轉乘磐越西線到達倉庫之街喜多方。從這裡出發要前往的地方是街道北邊的拉麵店「一平」。

深呼吸をすると、ひんやりと澄んだ空気が肺いっぱいに満ちて心地いい。

深深吸一口氣,整個胸口充滿著冷冽澄淨的空氣,非常舒服。

 地元の人気店で「朝ラー」体験へ! 到當地人氣店家體驗「早晨拉麵」

「朝ラー」をご存じだろうか。人口5万人あまりの町に100軒以上のラーメン屋があるという喜多方ならではの食習慣で、要は早朝からラーメンを食べること。現在、一平を含む5軒が朝7時ごろから客を迎え入れている。

你們知道什麼是「早晨拉麵」嗎?人口五萬人的鄉鎮上有著100間以上的拉麵店的喜多方。一早就吃拉麵,是在喜多方特有的飲食習慣。

現在,包括一平共有5間店在早上7點就開始接待客人。

 「いらっしゃい!」歡迎光臨

寒さに震えながら一平に駆け込むと、常連さんらしき先客たちがちらりとこちらを見やり、すぐに丼に目を戻した。改装して間もないという店内は明るくて広い。

頂著因寒冷而發抖的身軀進入一平,像常客的人們往我這裡看,但視線又馬上移回他們的碗公上。店內才剛改裝完不久,非常明亮且寬敞。

 待つことしばし。等待了一會兒

 「じとじとですー」「您的じとじと」

 丼がテーブルにとん、と置かれた。名前はちょっとあれだが、しょうゆラーメンに網でこした豚の背油をかけて仕上げた同店名物「じとじとラーメン」である。冷えた鼻先に湯気が心地いい。

碗公就這樣一聲上桌。雖然名字有點不是很好聽,但在醫油拉麵撒上以網子篩過的豬油,就是此店的特餐「じとじと拉麵」。凍僵的鼻尖被熱氣吹的好暖和

 ほうー、溶けるー。~入口即化的口感

 喜多方ラーメンの特徴である太めの縮れ麺にスープがよくからみ、表面には背油がほどよくまとわりついて食感がいい。そしてなにより、あったまる。

喜多方拉麵的特色是在高湯裡放上粗的麵條,湯的表面與豬油融為一體,口感很好,非常的暖胃。

 店主の小枝利幸さんは、ラーメン好きがこうじて20年前に地元で開業した脱サラ組。スープは豚の拳骨(げんこつ)と煮干し・しょうゆ、麺は熟成多加水の縮れ麺。小枝さんが研究を重ねた「ベスト」が注ぎ込まれたラーメンは地元のラーメン通にも評判が高い。

店長小枝利幸先生因為非常喜愛拉麵,在20年前脫離上班族的行列,在當地開起了拉麵店。湯頭是用豬骨小魚乾及醬油熬煮,而麵是使用多熟成加水的拉麵。

小枝先生經過一次次的研究,將精華投注於拉麵中,在當地的拉麵通中,也獲得很好的評價。

 「水やしょうゆがおいしいのはもちろん、食材もいいものが入るからね」

「水與醬油的品質當然是沒話說,使用的食材也很好」

 喜多方ラーメンのおいしさについて小枝さんは語る。出羽や越後への街道筋に位置していた喜多方は、江戸時代からの物資の集積地。飯豊山の水、会津米を使った醸造業も盛んに行われ、喜多方は武士の街・会津若松とは対照的に、商人の街として栄えた。旦那衆が競い合うように蔵を建てたのが、今の街並みの基礎となっている。

小枝先生訴說著關於喜多方拉麵好吃的秘訣。喜多方位於往出羽(山形,秋田縣)及越後(新潟縣)的交通要道,自江戶時代開始就是物資的集散地。使用飯豐山的水、會津米而發展出的釀造業十分盛行,喜多方為武士的街道,而會津若松則是以商人為主的城鎮。當時商人老闆相互競爭而興建了許多倉庫,造就了現今街道的基礎。

 そして喜多方ラーメンの強みは、何より地元で愛されていること。小枝さんもいまだに他店を含め毎日のように食べているというし、とある愛好者によれば、朝ラーの理由は、

而喜多方拉麵的優勢是很受當地人喜愛。小枝先生至今養成每天必吃拉麵的習慣。根據其他愛好者的說法,早晨吃拉麵的理由是

 「昼間は観光客で行列だから、朝しか食べるときがないもんねえ」

「白天都是觀光客排隊的行列,只有早晨才有辦法吃到」

 好きな人にとっては、食生活がラーメン中心なのである。

對於喜歡拉麵的人來說,拉麵已成為飲食的重心。

 食べ終わって外に出ると、寒さが前よりは平気になっていた。

吃飽後走到外面時,寒氣已稍稍平緩。

 朝ラー2軒目は老舗の行列店 第2間早晨拉麵-大排長龍的老店

朝ラーの2軒目は「中華そば まこと」。座敷もテーブルもある喜多方にしては大きな店で、週末はいつも行列ができる有名店。時刻は朝9時、平日だがテーブル席は半分くらい埋まっている。飲んだ次の朝など、出勤前に食べにくる人も多いのだとか。

早晨拉麵第2間店家是「中華そば まこと」。坐位及桌子相較於其他店家起來,是比較大的店。週末時候總是大排長龍的名店。現在時間是早上9點,雖然是平日但已坐滿一半左右的位置。喝完酒的隔天早上,上班前來吃拉麵的人滿多的。

 ここは3代目・佐藤一彌さんと、娘さんの4代目・リカさんが守る、60年あまり続く喜多方で一番の老舗の一つだ。

這裡是由第3代佐藤一彌先生與第4-女兒リカ小姐經營。已開業60多年,是喜多方最久的拉麵店

 頼んだのはシンプルなラーメン。煮干しと豚骨のダシが効いたしょうゆスープが縮れのきつい中太麺によくからんで……ああ、喜多方の味。薄めのチャーシューも味のアクセントになっておいしい。あっさりしていて、ちょっとしょっぱい。

點了一碗口味清淡的拉麵。小魚乾與豬骨熬煮的湯頭帶出醬油味道,

與稍微粗的麵條融合在一塊...

啊~這就是喜多方的味道。薄薄的叉燒十分美味。清爽的口感,鹹味稍重了點。

 「会津の味ってちょっと濃い、と言われるんですが、私たちは慣れてますしねえ」

「大家都說會津的味道口味有點重,但我們都習慣了啦」

リカさんが首をかしげて笑う。リカ小姐傾著頭,笑了笑。

 男前な4代目が守る昭和の味 帥氣的第4代守護的昭和風味

癖になるおいしさのまことのスープを考案したのは、初代のウメさん。1947(昭和22)年の創業以来その味は受け継がれ、お客も何世代にもわたる超常連客が多い。囲炉裏のある居間に上がり込んでくる客もいる。

製作出令人上癮的美味湯頭的是第1代的ウメ。承襲著1947(昭和22)年創業以來的口味,經過好幾個世代的超級常客也很多。有著地爐的客廳也都坐滿了客人。

 「でも、そうやって来てくれるのがうれしいんですよ」

「但是,真的很開心他們願意來我們店裡」リカ小姐笑著說。

リカさんの顔がほころぶ。

 常連たちの笑顔や、子連れでラーメンを食べにくる観光客。自らも子育て中だけに、子供にはついおまけをあげたりしちゃうんです、と笑う。採算を考えるとラーメン屋なんてできない、と、店を継ぐかどうかも迷ったとは語るものの、取材中もてきぱきと周囲に指示を出し、業者に支払いをすませていくリカさん。なかなか、男前な4代目だった。

看著常客的笑臉,有帶小孩來吃拉麵的觀光客自己也是有小孩的母親,常常會給小孩多一些東西呢雖然リカ小姐談到一考慮到店裡的收支問題,總覺得拉麵店無法經營下去,對要不要繼承家業也曾感到迷惑過,在採訪中リカ小姐還是很幹練的下達指示,付貨款給業者等,是非常帥氣的第四代呢。

 ラーメン屋が支える醸造文化 支持著拉麵店的釀造文化

 朝ラーのあとは蔵巡りを、と訪れたのは創業180年のみそ・しょうゆの醸造所「金忠」。7代目の井上篤さんは、東京の大学で醸造を学んだあと家を継ぐために戻ってきた。冒頭の言葉は冗談半分ではあるが、毎日のようにラーメンを食べていることは確か。好きだというのもあるが、多くのラーメン屋が同店のお得意様だからだ。

在享用完早晨拉麵之後,來趟舊式倉庫巡禮,造訪的是創業180年的味噌・醬油釀造所「金忠」。第七代的井上篤先生,到東京的大學學習釀造後回到家鄉繼承家業。前面的文章是有點開玩笑的說,但井上先生的確幾乎是每天都要吃拉麵。雖說喜歡拉麵,但也是因為很多的拉麵店都是自己的客人吧。

 喜多方の寒い気候はおいしいみそやしょうゆに不可欠な熟成期間をたっぷりと造り、さらに優れた保温庫でもある蔵は長年にわたって優れた酵母菌を育み、建物ごと引き継がれてきた。減ったとはいえ、現在も156軒ある醸造所は小さな街には多すぎるようにも思うが、ラーメン店の消費量が多いのだ。中でも老舗の「金忠」は多くの店舗に出入りしており、人気のラーメン店ともなると、夏場のピーク時には1日にポリタンクで何本ものしょうゆを納入するという。

 喜多方寒冷的氣候造就了美味的味噌及醬油不可缺少的熟成時間,這些倉庫也是很好的保温庫,長年以來培育了優質的酵母菌,連同建築物這些酵母菌也被保存了下來雖然數量減少,現在也有15.6間左右的釀造場在小街道上林立,

感覺還是挺多的,拉麵店的消費量也很多。其中,老店「金忠」也是許多拉麵店的首選,聽說人氣拉麵店在夏天尖峰期,1天要進好幾桶塑膠桶裝醫油呢。

 蔵を利用した同店の喫茶「豆○(まめまる)」で話を伺いながら、みそ田楽の盛り合わせをいただく。炭火で焼いたこんにゃくやお餅にみそがたっぷり。あつあつをほおばると、甘めのみそがじんわり染みる。やっぱり、喜多方グルメは冬に限る。

在利用倉庫空間所開的「豆○(まめまる)」點心店邊聊邊享用著味噌田樂拼盤。

用炭火燒烤的蒟蒻及麻糬塗上厚厚的一層味噌。熱騰騰地塞入嘴巴,味噌的甜味在口中化開。果然,,喜多方的美食是冬天限定。

 モーツァルトが流れる酒蔵 播放莫札特音樂的酒藏

 金忠の向かいにある1717年創業の「小原酒造」にも立ち寄り、酒蔵を見学した。同店の「モーツァルトが流れる酒蔵」は全国的にも有名で、数の受賞歴を誇る。

順道造訪了位於金忠對面,於1717年創業的「小原酒造」,到酒藏去參觀見習。

小原酒造以「播放莫札特音樂的酒藏」而聞名全國,得過無數的奬項。

 「演歌やポップスも流してみたんですが、賞をとるのは必ずモーツァルトなんですよね」

「也嘗試放過演歌跟流行音樂,但要得奬的話一定要是莫札特才行」

 仕込みの段階でクラシック音楽を聴かせて育てると発酵が活性化し、フルーティーで雑味が少ない銘酒「蔵粋(クラシック)」が仕上がるという。タンクが並ぶ武骨な作業場には優美なクラシックが流れ、杜氏(とうじ)のリラックスにもなりそうだ。

在裝桶的階段,讓它們聽古典音樂來達到活化發酵過程,據說有果香味而雜味少的銘酒「蔵粋(クラシック)」就是這樣完成的。在酒槽一字排開的工廠內,播放著古典樂,造酒師好像也跟著放鬆起來

 仕込み途中だという桃色酵母も見せていただいた。淡いピンク色の吟醸天然酵母を使った純米酒「桃色にごり酒 桜」は看板商品のひとつ。流行のスパークリングも開発中だという。

在裝桶的過程,看到了粉紅色酵母。使用淡粉紅色的吟釀天然酵母的純米酒「粉紅濁酒櫻」是招牌商品之一。市面上流行的發泡紅酒正在開發中

 「酒離れの時代、いろいろやっていかないといけませんからね」

「在酒類不盛行的時代,不得不做各式各樣的努力啊」

 蔵粋を入れた音楽せっけんも最近のヒット商品だとか。筆者はちょうど1年前にも同店を訪れているが、商品の入れ替えもほどよく、人気商品と新作のバランスの取り方がうまい。300年弱、商売を続けてきた歴史は伊達ではない。

加入蔵粋的音樂肥皂也成了最近的人氣商品。我在1年前也曾到過這間店拜訪,

產品的替換率也掌握得宜,人氣商品與新商品也取得很好的平衡。

能持續約300年左右歷史的老店,絕非虛有其表

 郷土を愛する商人がもり立てる街づくり

 愛故鄉的商人所守護建立的街道

 「喜多方のまねは、誰にもできないと思うんです」

と、金忠の井上さん。喜多方にはおよそ4100の蔵が残るというが、ぱっと見、そんなにあるとは思えない。だが、家並みの奥をのぞくと現役の蔵がたくさんあるのに気づくはず。道に面した蔵も、多くは姿を変えて活用されている。観光地として分かりやすく整備するやり方もあるだろうが、変えすぎてしまうのも違う、と井上さんは言葉を探した。

「我想沒有人能模仿喜多方吧」金忠的井上先生這麼說

喜多方大約留有4100個倉庫,猛然一看,並不覺得有那麼多

但是,窺看一下每個人的家中,一定會發現有很多正在使用中的倉庫

面對著道路的倉庫也以不同功能性被使用著

雖說可以將觀光地刻意做整頓的方法,但若改變太多就不同了

井上先生發表了他的意見

 「先祖が残したものを、自然な形で開放するのがいいと思うんです」

「我認為祖先留下來的東西,若能以自然的方式呈現的話是較好的」

地元の人が喜多方を愛して、その範囲の中で商売を営み、客人をもてなす。

當地的人們都愛著喜多方,而其中有人做生意來服務客人。

そんな商人たちのたたずまいが気持ちのいい、朝ラーと蔵巡りの1日だった。

感受這些商人們的生活方式,讓我渡過了心情很好的早晨拉麵及倉庫巡禮的一天

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